資金移動業についてよくあるご質問

事業者のみなさまからよくあるご質問

  
Q11. 携帯電話で送金サービスを営んでいますが、送金資金を携帯電話の料金と一緒に課金することとして、送金を先に実行することを予定しています。この場合、未達債務の額から反対債権を控除することができますか?
A11. 資金決済法では、資金移動業者が利用者に為替取引に関し債務を負担した時点で、当該債務の額が未達債務の額として計上されるのが原則です。したがって、送金資金をいまだ受領していなくても、送金債務を負担することとなった時点で、未達債務の額として計上しなければなりません。

もっとも、その場合、利用者は、送金資金を支払う義務を負っており、資金移動業者は利用者に対して同じ為替取引に関して反対債権を有していることになります。

このような場合にあっては、万一資金移動業者が破綻した場合であっても、利用者はまだ送金資金を預けていないので、送金依頼を取り消せば足り、利用者保護に欠けることはないと考えられます。

そこで、資金移動業者は、未達債務の額の計算においては、当該利用者に関して負担する債務の額からこの反対債権(為替取引に関して発生するものに限られます。)の額を控除することができることとされています(府令11条3項)。

ご指摘のようなケースでは、利用者から送金資金を受領するまでの間は、資金移動業者は、送金債務を負担しているものの、利用者に対して為替取引に関し反対債権を有していると考えられますので、当該利用者に対して負担する債務の額から、当該利用者に対して有する反対債権の額を控除することができることとなります。

なお、この場合、資金移動業者として通常備える必要がある法定帳簿に加えて、利用者ごとの債務の額及び反対債権の額の記録を法定帳簿として備える必要がありますのでご留意下さい(府令33条1項8号)。

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Q12. 未達債務はいつ発生するのですか。また、未達債務の移転時期及び消滅時期についても教えてください。
A12. 資金移動業者は、資産保全義務を履行するため、その保全額の基礎となる未達債務について、その発生・移転・消滅を認識する時点に係る考え方を定めた上で、未達債務をこの考え方に則り適切に把握するための態勢を整備することが必要です(ガイドラインⅠ-2-2-2-1④)。

  1. (1) 未達債務の発生
    未達債務は、資金移動業者がその行う為替取引に関して、利用者に対して負担する債務の額とされており、約款等に基づき定められることとなりますが、遅くとも資金移動業者が利用者から資金を受領した時点では、未達債務の発生を認識する必要があります(同(注2))。

    また、代理店など業務委託先を利用して資金を受領する場合には、遅くとも業務委託先が利用者から資金を受領した時点で未達債務の発生を認識する必要があります。

  2. (2) 未達債務の消滅
    資金移動業者は、受取人が以下のイからニまでのいずれかの方法により、現実に資金を受け取るまでは、送金人に対して負担する未達債務は消滅しないことに留意する必要があります(同(注3))。

    1. イ) 受取人に現金を交付する。
    2. ロ) 受取人が口座を有する銀行等(外国においてこれらに相当する者を含みます。)の当該預金口座に着金する。
    3. ハ) 受取人が資金移動業者から物品を購入・役務の提供を受ける場合の代金支払いに充当する。
    4. ニ) 受取人から当該資金の第三者への送金指図を受ける(なお、この場合には、当該受取人を送金依頼人とする新たな未達債務が発生します。)。

    5. なお、為替取引に係る支払いを他の資金移動業者又は外国の送金業者に委託する場合であっても、原則として、受取人が当該委託先から現実に資金を受け取る時点までは、未達債務は消滅しません。

      ただし、受取人が当該委託先との間で為替取引を継続的又は反復して行うことを内容とする契約を締結している場合であって、かつ、当該委託先が受取人に対して債務を負担することとなる場合には、当該委託先が受取人に対して債務を負担した時点で、未達債務は消滅するものとすることができます。例えば、あらかじめ受取人と委託先との間で送金口座が開設されていて、受取人名義の口座に着金した時点で、委託先が受取人に対して資金を引き渡す債務を負うような場合がこれにあたります。この場合、資金移動業者は、送金人に対して負担していた未達債務を消滅させることができます(その後は、別の資金移動業者や外国の送金業者が利用者を保護することになります)。



  3. (3) 未達債務の移転
    資金移動業者が受取人との間で、約款等により別途の定めをしている場合には、約款等の記載に従い、資金移動業者が債務を負担する相手先は、送金人から受取人に移転することとなります(同(注3))。

    例えば、送金人も受取人も資金移動業者の会員として口座が開設されていて、受取人名義の口座に着金した時点で、資金移動業者が受取人に対して資金を引き渡す債務を負うような場合がこれにあたります。この場合、資金移動業者は、送金人に対して負担していた未達債務を、受取人に対して負担する未達債務として移転することができます。




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Q13. 履行保証金の保全には、どのような方法がありますか?
A13. 履行保証金の保全には、次のような方法があります。



資金移動業者は、供託((a)・(b))又は保全契約の締結(c)を行うか、信託契約の締結(d)を行うか、いずれかを選択することができます。

供託又は保全契約の締結を選択した場合の基準期間は1週間です。

資金移動業者は、1週間ごとに、当該期間における要履行保証額の最高額(要供託額)以上の額を、履行保証金として、当該期間の末日(基準日)から1週間以内に、その本店の最寄りの供託所に供託しなければなりません(法第43条第1項)。要履行保証額とは、各営業日における未達債務の額と権利の実行の手続に関する費用の額(府令で定めるところにより算出した額)の合計額です。要履行保証額が政令で定める最低要履行保証額(1,000万円)以下であるときは、1,000万円を要履行保証額として保全する必要があります。保全契約の締結により、この供託の全部又は一部に代えることができます(法第44条)。

これに対し、信託を選択した場合の基準期間は毎営業日ごとです。

資金移動業者は、各営業日における要履行保証額を、その翌営業日までに上回るよう、信託財産を拠出する義務を負います(法第45条)。

このように、いずれの資産保全の方法を選択するかによって、基準期間が異なること、供託と保全契約の締結は併用することができますが、信託は供託や保全契約の締結と併用することができない点にご留意下さい。


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Q14. 現金以外で供託することはできますか?
A14. 履行保証金は、国債証券、地方債証券、政府保証債券、金融庁長官が告示で定める社債券その他の債券をもってこれに充てることができます。

国債証券は、振替国債を含みます。振替国債とは、「社債、株式等の振替に関する法律」の規定の適用を受けるものとして財務大臣が指定した国債をいい、その権利の帰属は振替口座簿の記載又は記録によって定まるものとされています。

ただし、供託できる有価証券の種類には、株式は含まれません。

現金以外で供託する場合、供託者は供託受理決定後、一定期間内に日本銀行に債券を納入する必要があります。

なお、債券で供託した場合の、債券の評価額は、次のとおりとなります。

  1. (1) 国債証券 額面金額
  2. (2) 地方債証券 額面金額100円につき90円として計算した額
  3. (3) 政府保証債券 額面金額100円につき95円として計算した額
  4. (4) 金融庁長官が告示で定める社債券その他の債券 額面金額100円につき80円として計算した額

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Q15. 履行保証金の取戻しができる場合とは、どのようなときですか?
A15. 履行保証金の取戻しは、次の場合にできます。

  1. (1) 基準日における要供託額が、その直前の基準日における履行保証金の額と保全金額(保全契約の中で供託されることとなっている金額)の合計額を下回るとき・・・履行保証金の額の範囲内で、その下回る額に達するまでの額
  2. (2) 還付手続が終了した場合・・・履行保証金の額から還付手続に要した費用を控除した残額
  3. (3) 業務を廃止して公告等を行い、債務の履行等を完了した場合・・・履行保証金の全額

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Q16. 供託以外の資産保全方法はどのような方法がありますか?
A16. 供託以外の資産保全方法としては、履行保証金保全契約を締結する方法か、履行保証金信託契約を締結して財産を信託する方法があります。

  1. (1) 履行保証金保全契約を締結する方法
    資金移動業者は、政令で定める要件(健全性基準)を満たす銀行等や、政令で定める者(保険会社等)との間で、履行保証金が財務(支)局長等の命令に応じて供託される旨の契約を締結し、その旨を別紙様式第11号「履行保証金保全契約届出書」によって、財務(支)局長等に届け出たときは、契約により保全されている金額の範囲内で、履行保証金の全部又は一部の供託をしないことができます。

    履行保証金保全契約の相手方となることができる要件は、銀行等であれば銀行法第14条の2その他これに類する他の法令に規定する基準を勘案して健全な自己資本の状況にある旨の区分に該当すること(国際統一基準適用銀行等であれば単体普通株式等Tier1比率45%以上、単体Tier1比率6%以上、単体総自己資本比率8%以上であることの全ての要件を満たすこと。国内基準適用銀行等であれば単体自己資本比率が4%以上であること)であり、保険会社等であれば保険業法第130条に規定する基準を勘案して健全な保険金等の支払能力の充実にある旨の区分に該当すること(ソルベンシーマージン比率が200%以上であること)です。

    資金移動業者は、この履行保証金保全契約を利用する場合、1週間のうちの要履行保証額の最高額を要供託額として、その全部又は一部(履行保証金の供託の方法と併用してこの保全契約を締結する方法)につき、履行保証金保全契約を締結することが可能です。

    資金移動業者は、履行保証金保全契約を締結した場合、財務(支)局長等の承認を得ない限りは、これを解除することができません。

    財務(支)局長等の承認を得て解除することができる場合は、(イ)基準日における要供託額が、その直前の基準日における履行保証金の額と保全金額の合計額を下回る場合、(ロ)権利実行手続が終了した場合、(ハ)業務を廃止し、公告をして、債務の履行を完了した場合、(ニ)履行保証金信託契約を締結して、要履行保証額以上の額の信託財産を信託した場合、のいずれかに限定されています。

    資金移動業者は、この承認を受けようとするときは、別紙様式第12号「履行保証金保全契約解除承認申請書」に、上記の事実を証明する帳簿書類の写しを添付して、財務(支)局長等に提出しなければなりません。

    資金移動業者は、財務(支)局長等の承認を受けて、別紙様式第13号「履行保証金保全契約解除承認書」によって通知を受けたときは、履行保証金保全契約を解除することが可能となります。銀行等との間で解除をした後は、別紙様式第14号「履行保証金保全契約解除届出書」に解除後の契約書の写しを添付して、財務(支)局長等に提出しなければなりません。

  2. (2) 履行保証金信託契約を締結して財産を信託する方法
    資金移動業者は、財務(支)局長等の承認を受けて、信託会社等と履行保証金信託契約を締結することができます。

    具体的には、次の手順が必要です。

    資金移動業者は、財務(支)局長等の承認を受けようとするときは、別紙様式第15号「履行保証金信託契約承認申請書」に、写し2通と契約書の写しを添付して、財務(支)局長等に提出しなければなりません。

    財務(支)局長等の承認を受けたときは、別紙様式第16号「履行保証金信託契約承認書」によって通知がなされますので、資金移動業者は、信託会社等に対し、履行保証金信託契約に基づき、財産の信託を行い、別紙様式第17号「履行保証金信託契約届出書」に信託財産の額及び当該届出の日前3営業日における要履行保証額を証する書面を添付して、再度財務(支)局長等へ提出しなければなりません。

    資金移動業者は、この履行保証金信託契約を利用する場合、各営業日において信託されている信託財産の額が、その直前の営業日における要履行保証額以上の額となるよう、必要に応じてその財産を信託財産として拠出する義務を負います。

    このように、基準日となる時点が異なりますので、履行保証金の供託の方法や履行保証金保全契約を締結する方法と併用することはできず、履行保証金信託契約を締結して財産を信託する方法を利用する場合には、要履行保証額の全額を信託することが必要です。

    履行保証金信託契約を締結した資金移動業者は、信託会社等との契約により、1)各営業日において信託されている信託財産の元本の評価額が、その直前の営業日における要履行保証額を超過する場合、2)信託財産を他の履行保証金信託契約に基づく信託財産として信託することとした場合、3)基準日における履行保証金の額と保全金額の合計額がその直前の基準日における要供託額を上回る場合には、財務(支)局長等の承認を得ることなく、この契約の全部又は一部を解除することができます。

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Q17. 履行保証金の還付手続はどのようにして行われるのですか?
A17. 資金移動業者がその行う為替取引に関し負債する債務に係る債権者は、履行保証金について、他の債権者に先立ち弁済(還付)を受ける権利を有しています。

財務(支)局長等は、(イ)為替取引に係る債権者から権利の実行の申立てがあったとき、(ロ)資金移動業者について破産手続開始の申立て等が行われたときに、資金移動業者の利用者の利益の保護を図るために必要と認めるときは、履行保証金の還付を行うことになります。

手続の概要は次のとおりです。

また、財務(支)局長等は、還付手続が開始し、債権申出期間が経過した場合において、供託された履行保証金の額が申出債権の総額を超えるときは、還付手続に参加している債権者に対し、仮配当をすることができることとされています。

なお、この手続はその時々の事例により多少異なることがあります。


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Q18. 資金移動業者がその業務を委託することができる相手方には何か制限はありますか?
A18. 資金決済法上は、資金移動業者がその業務を委託することができる相手方に、制限はありません。

ただし、相手方が免許や登録等を受けている金融機関等であって、法令上その業務範囲が規制されている場合には、資金移動業者から業務を受託することにつき制限される(承認や届出が必要となる)ケースがありますので、監督当局にご確認下さい。

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Q19. 委託先にはどのような業務を委託することが可能ですか?
A19. 資金移動業者が委託先に対して委託することのできる業務に制限はありませんが、資金移動業者は、委託業務の適正かつ確実な遂行を確保するために必要な措置を講じることが求められます。

資金移動業者が、委託先に対して講じなければならない措置は、具体的に以下のとおりです。

  1. (1) 委託業務を適正かつ確実に遂行することができる能力を有する者に委託するための措置
  2. (2) 委託先における委託業務の実施状況を、定期的に又は必要に応じ確認すること等により、委託先が委託業務を適正かつ確実に遂行しているかを検証し、必要に応じ改善させる等、委託先に対する必要かつ適切な監督等を行うための措置
  3. (3) 委託先が行う資金移動業に係る利用者からの苦情を適切かつ迅速に処理するために必要な措置
  4. (4) 委託先が委託業務を適切に行うことができない事態が生じた場合には、他の適切な第三者に委託業務を速やかに委託する等、資金移動業の利用者の保護に支障が生じること等を防止するための措置
  5. (5) 資金移動業者の業務の適正かつ確実な遂行を確保し、委託業務に係る利用者の保護を図るため必要がある場合には、業務委託契約の変更又は解除をする等の必要な措置を講ずるための措置

特に、資金移動業者は、その業容に応じて、委託先の選定基準や外部委託リスクが顕在化したときの対応などを規定した社内規則等を定め、役職員が社内規則等に基づき適切な取扱いを行うよう、社内研修等により周知徹底を図っていること、委託者が業務を行っても、利用者には、資金移動業者自身が業務を行ったものと同様の権利が確保されていること、利用者の個人情報や苦情等について、適切な態勢が整備されていることなどが求められています(ガイドラインⅠ-2-3-3-1)。

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Q20. 資金移動業者は、利用者に対して、銀行等の行う為替取引との誤認を防止するためにどのような説明を行わなければなりませんか?
A20. 資金移動業は、銀行等による為替取引と同じ為替取引であることから、利用者にとっては銀行等による為替取引との区別がつきにくく、資金移動業者のサービスの内容が十分に理解されないとすれば、利用者に不測の損害が生じることも考えられます。

そこで、資金移動業者は、資金移動業の利用者との間で為替取引を行うときは、あらかじめ、利用者に対し、書面の交付その他の適切な方法により、銀行等が行う為替取引との誤認を防止するための説明を行わなければならないこととされています。

資金移動業者が、この説明を行う場合には、次の事項を説明する必要があります。

  1. (1) 銀行等が行う為替取引ではないこと。
  2. (2) 預貯金又は定期積金等を受け入れるものではないこと。
  3. (3) 預金保険法等に規定する保険金の支払の対象とならないこと。
  4. (4) 履行保証金の供託、履行保証金保全契約又は履行保証金信託契約の別及び履行保証金保全契約若しくは履行保証金信託契約を締結している場合にあっては、これらの契約の相手方の氏名、商号又は名称
  5. (5) その他銀行等が行う為替取引との誤認防止に関し参考となると認められる事項
    1. ・ 利用者保護のため制度として履行保証金制度が設けられている旨
    2. ・ 還付手続において還付を受けられる権利が送金依頼人から受取人に移転する時点(還付を受けられる権利の移転が行われる場合)

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